Omega Pacificは1982年に創業されたクライミングとレスキューハードウェアのメーカーでした。残念ながら2020年に廃業してしまいました。本当に残念です。OPD5 D Straightgate Black Carabinerは黒の最も一般的なDカラビナです。
特徴について
Omega Pacific OPD5 D Straightgate Black Carabinerの特徴をまとめます。
強度について
軽量なアルミニウム製で最も強い31kNにも耐えられるカラビナです。kNは良く分かりづらいですが、通常のカラビナの強度は24kNくらいです。人は12kNの落下衝撃荷重を受けると死に至るといわれています。
カラビナの場合、ロープを固定したカラビナに通して、一方は固定して、もう一方を人に付けるといった使い方をしたときに最も負担がかかって、この時に人の倍の衝撃荷重がカラビナに加わります。なので24kNが助かる命を助けられる最低限の強度というわけです。
単に重力に任せてぶら下がるというだけでは、10kNで1トンです。31kNですから3.1トンまでいけます。車がぶら下がれる強さです。
最も弱い方向での強度は9kN、ゲートを開けた状態での強度は9kNとなります。ロープが暴れるような状況ではこの数字も重要です。
形状について
カラビナには様々な形状があって、オーバル、洋ナシ形、D型と色々あります。複雑な形をしているのは理由があって、強度や耐久性や、用途に応じた使いやすさが考慮されています。オーバルは一番シンプルな代わりに一番強度が低いです。
Omega Pacific OPD5はD型のカラビナで、この形が最強とされています。D型の弱点はゲートが小さくなってしまうことがあります。
ロック機構について
カラビナにはねじ込み式のロック機構がついているものもあります。カラビナはロックしている状態で強度が保たれているために、万が一ロックが外れると耐衝撃荷重を超えてしまうリスクがあります。
ロック機構がついていることで、こういったリスクに対しても対応することができますので、レスキューなどの場面ではロック機構が付いているものが使われることになります。
しかしロック機構が付いていると、素早くカラビナを装着して取り外すことが難しくなることや、重さが増すことになってしまいます。
この Omega Pacific OPD5はロック機構がありません。OPD6Lがロック機構が付いているバージョンになります。
ゲートについて
ロック機構が付いているとゲート機構はストレートゲートのみになりますが、ロック機構がなければストレートゲートかベントゲート、ワイヤーゲートが選べます。
ストレートゲートが一番シンプルで耐久性が高いです。大抵スプリングが内蔵されていて、押し開いたゲートが自動的に閉まるようになっています。ベントゲートはロープを押して通しやすくするためにゲート形状がカーブしています。一番安価で軽いのがワイヤーゲートです。
この OPD5 はストレートゲートになっています。一番基本的で耐久性の高いゲートです。
おすすめポイント
私は Omega Pacific OPD5 は10個くらい持っています。これと近い Omega Pacific OPDL5 Lite D Straightgate Black も数個持っています。中にはTacticalモデルのOPTD5もあったと思いますが、行方不明です。どちらもおすすめのカラビナです。
下に写真は左がOPD5で、右がOPDL5です。
強度31kN
OPD5の強度は31kNで、OPDL5は24kNになっています。LiteのOPDL5が普通のカラビナの強度になっています。OPD5が普通よりもスペックが上ということです。見た感じも少しごつくなっています。この必要以上のスペックがかっこいいわけです。
D型
カラビナでD型を選ぶ理由は、機能的にこの形が最も強度がでるからというのもあるのですが、形が一番かっこいいからというのもあります。カラビナにはクリアランスを増やすためにいびつな形状のものも多いのですが、やっぱり見た目が悪くなります。シンプルが一番です。
MOLLEに
GORUCK GR1というバックパックを買ったときに合わせてOmega PacificのOPD5を買ったのが一個目でした。これがぎりぎりMOLLEにハマるんです。どうやってつけるかは下の動画をみてください。
まとめ
今回はOmega Pacificの OPD5 D Straightgate Black Carabiner をご紹介させていただきました。Omega Pacificは日に日に入手性が悪くなってきています。入手できるうちにぜひ手にしてみてください。
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